風合いそのままに美麗に復元 ドイツ発本格レザーリペア「カラーロック」

インテリア

ボディ同様、経年や使用による劣化を避けられないインテリア(内装)。特に古くから輸入車や高級車を中心に採用されてきたレザー素材は、高級感漂う一方で擦れやヒビ割れも目立ちやすく、「市販クリーナーだとキレイにならなかった」「そもそも復元なんてできるの?」というオーナーも少なくないのではないでしょうか…。近年の旧車ブームも1つの追い風に、愛車オーナーはもとよりプロの間でもレザーリペアへの関心が高まっています。

本場ドイツのレザーケア品質 

レザーケア用の製品は数多くありますが、近年プロ用資材として日本でも広がりつつあるのが、ドイツのレザーケアブランド「COLOURLOCK(カラーロック)」です。ニーダーザクセン州に拠点を構える1995年設立のレザーゼントラム社が展開するブランドで、リペア(補修)からクリーニング、メンテナンスまで幅広いレザーケアをトータルにサポートしています。

例えばリペアでは、専用の講習を受けたリペア職人の手にかかれば、色落ちやヒビ割れといった経年劣化、引っ掻いたり擦れてしまった破れキズでも、元のレザーの質感・湿度を維持したまま綺麗に復元。自動車ではシートのみならずステアリングやシフトノブなどのレザーパーツのほか、欧州車に多く見られる樹脂パーツの経年劣化によるベタつきの修復にも対応しています。

このほか、本国で開発・製造された70種以上の独自アイテムを取り揃えており、家具やアパレル小物などの修復も可能。一言に「レザー」といっても素材や塗装、劣化具合など状況は千差万別ですが、様々なレザーに対応できる上、復元・クリーニング後に起こりがちな過度な光沢感などの“不自然な綺麗さ”もなく、高い品質で復元できる点が世界中のプロに支持されています。

実際、その高い品質はレザー職人のほか自動車メーカーからも評価されており、メルセデスベンツやロールスロイス、ランボルギーニなどの名だたる高級メーカーに資機材がOEM供給されています。

鈑金事業者中心に施工の窓口拡大中

カラーロックは、日本では大阪のディテイリングショップ「カーメイクアートプロ(堺市、丸山義昭代表)」が総代理店となって展開。自社での施工のほか、同社とソフト99オートサービス(大阪市、甲斐康之代表)が窓口となって国内事業者への技術講習や資材提供を手掛けています。

最近では、内装素材でレザー採用比率が高いクラシック輸入車などの人気が一層高騰していたり、一台の保有年数が伸長していることからレザーリペアへのニーズも高まっており、カラーロックを自社の新しいサービスとして導入する企業が増加中。特に鈑金塗装事業者を中心に、先進安全自動車(ASV)普及を一因に事故修理の件数が減りつつあることも背景に、塗装技術を利活用できる事業として注目が高まっています。

8月には、ソフト99オートサービスが東京営業所(江東区)で事業者を対象とした無料ワークショップを開催。事業者向けの卸販売を昨年からスタートした同社では年に数回、不定期でワークショップを実施しており、回を重ねるごとに参加者の人数や関心度は高まってきているようです。

鈑金塗装ショップのみならず、コーティングなどを主なサービスとするディテイリングショップでも導入が拡大中。ショップによってはカラーロック施工のためにスプレー塗装の機材や専用作業ブースを新設するなどの取り組みも進めています。

レザーシートやレザー製品の劣化、汚損を綺麗にしたい、という方は一度レザーゼントラムジャパンの本部に施工できるショップを問い合わせてみてはいかがでしょうか。

▶︎レザーゼントラムジャパン問い合わせ


日頃のケアも大切

カラーロックの真髄は、専用の施工スキルを持った職人によるレザーの復元。一方で、しっかりと汚れ落としができる素材ごとに設計された各種クリーナーや、定期的な使用でレザーの劣化を未然に抑制する保護剤など、カーオーナー自身が扱えるケアアイテムもラインナップされています。

こうしたアイテムもプロ用と同様高いクオリティが特徴で、「市販品を試してみたけど汚れが落ちない」「使っているのにヒビ割れてしまった」といったカーオーナーから注目を集めています。2022年4月に幕張メッセで開催された「オートモビルカウンシル(AMC、主催:AMC実行委員会、会場:幕張メッセ)」のカラーロックブースには、旧車オーナーらが多数殺到。クリーナーのデモ実演に熱い視線が注がれました。

カーメイクアートプロの熊取祐浩インテリアケア担当は、「革の基材に塗膜が乗っていて、ボディ塗装と似た構造のレザー内装は、どうしても擦れたり経年により硬化が進んだりヒビ割れが生じるといった劣化の進行は避けられない部分がある。ただ、日頃から適切な頻度、資材、方法でケアすることでレザー本来の良さを長持ちさせることはできる。旧車の古典的な風合いも、大切な家具や身の回り品も、ぜひ本場のケアアイテムを使って長く楽しんでほしい」とカラーロックの魅力を説明。実際、クラシックカーのレストアが文化的に盛んで、愛車の点検やDIYが一般的に定着しているドイツ現地では、ユーザー自身の手によるカラーロック製品を使った日常的なレザーメンテナンスも浸透しているそうだ。

諦めていたレザーの復元や、長持ちさせるための予防策をしっかりととりたい、といったカーオーナーはぜひ一度プロショップに相談してみるのがオススメです。

▶︎カラーロック日本語公式ホームページ

CARDE編集部

90年代前半から東京都下でショップを営むプロディテイラーと元業界紙記者のコンビ。“現場のリアルな視点”と“客観的な情報編集力”でカーユーザー第一の情報をお届...

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