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【オートメッセ】オリジナルの美しさ残す美観技術に注目…XPELプロ施工店も集結!

オートメッセ大阪2023
その他

関西最大級のカスタムカーの祭典「第26回大阪オートメッセ2023(主催:オートメッセアソシエイション)」が2月10〜12日、インテックス大阪で開催されました。東京オートサロンに続き、カスタムの領域で存在感を示したディテイリング関連ブランド。中日の11日には、ブース出展したエクスペルが会場すぐ横のホテルでプロショップを招いた公式ミーティングも開催。ペイントプロテクションフィルム(PPF)の国内市場が新たなステージに転換しつつあることを窺わせる、エポックメイキングな大阪での3日間となりました。

派手さでなく美観で魅了する一台 

大阪オートメッセはカスタマイズをテーマにしたモーターショー。ノーマルでも派手な装いのスーパーカーが台頭し、エコやアウトドア系へのトレンドシフトも見られる昨今でも、会場内にはオーバーフェンダーや車高短などゴリゴリのドレスアップカーが集結。どこか懐かしい”昭和らしさ”すら感じられる会場には260社・560台が出展し、3日間合計で20万5462人と前年の7万4909人を大幅に上回る来場者が詰め寄せました。

そんな中、純正然としたボディフォルムながら「美しく仕上げる」というディテイリングの技術で来場者の眼差しを集めていたのが「KAMIKAZE COLLECTION(カミカゼコレクション、神奈川県横浜市)」です。独自の高品質なディテイリングメソッドが海外のプロから高く支持され、近年では国内でも高級洗車用品が人気を博す同社。ブースには、独創的かつ煌びやかなブース照明と、それをキレイに反射する丁寧に磨き上げられたランボルギーニ・カウンタックLP5000QV(クアトロバルボーレ)を展示。日産やダイハツといった自動車メーカー系の大規模ブースが連なるホールにありながら、往年の名車の眩い輝きが多くのクルマ好きの関心を呼び寄せていました。ちなみに筆者が訪れた時はまだコーティング塗布前。ボディの美しさにおける下地処理の重要性をも物語っていました。

  • オートメッセ大阪2023
    美しく磨かれた希少な一台で自社の品質をPRするカミカゼコレクションのブース

また、“美しい純正然としたフォルム”という点で目に留まったのがもう一台。インテリアカスタムを得意とするNEWING(ニューイング、兵庫県西宮市)のフォルクスワーゲン・ゴルフ2GTIです。ネオクラシックやヤングタイマーとも呼ばれる1990年前後の“ちょい旧”なモデルで、シンプルなソリッドブラックに樹脂バンパー・フェンダー、BBSのメッシュホイールと当時の趣を残すノーマルチックな外観。加えて内装張り替えやカラーシートベルトなど同社が得意とする内装カスタムが施され、タータンチェック柄のシート(プリントPVC生地)やそれに合わせた同柄クッション、オリジナルデザインのシートベルトは、ある意味では当時以上に“当時っぽい空気”を感じられる一台でした。

  • オートメッセ大阪2023
    兵庫県西宮市のニューイングが手掛けたVWゴルフ2。シンプルながら美しい一台

リードブランドが訴求する最新ボディ保護術

一方、GT-Rなど最新モデルをベースに「ボディの美しさを保つ」最新サービスを披露していたのがPPFのリーディングブランド「XPEL(エクスペル、神奈川県相模原市)」です。飛び石などからの保護を図れるアイテムとしてスーパーカーなど高級車市場で普及が進むPPF。エクスペルのブースでは、同社が業界に先駆けて製品化に成功した自己修復機能や、幅広い車種に対応しスムースなフィッティングを可能とするプレカットシステム「DAP」など、PPF業界でも世界的に大きなシェアを誇る同社ゆえの高い品質をPR。その製品性能を体感できるデモも実施され、熱を加えることで微細な傷を修復する自己修復機能の実演には来場者が食い入るように見つめるなど、「愛車を守りたい」と思うクルマ好きの想いが普遍であることを窺わせるワンシーンでした。

そしてエクスペルジャパンはオートメッセ会期中の11日、会場横のハイアットリージェンシーで施工ショップを集めたカンファレンスも開催。2020年以降コロナ禍でリアルでの会合制限を余儀なくされ、エクスペルのPPFをメインに施工するショップにとっては待望された機会。本国本社からのゲストや認定ショップ100社以上が一堂に介しました。

  • XPEL公式MTG
    美しいハイエンド車両がズラリと並んだエクスペルブース

一般カーオーナーのためのPPFへ

プロショップが集結し、エクスペル製品に関する情報提供や施工ショップの表彰が行われたミーティング。プロショップ向けのイベントのため細かな内容は割愛しますが、一般カーオーナーにとっても特に耳寄りだったのが、本国エクスペルのスタッフが指し示した「PPF市場の将来像」です。
エクスペルジャパンの飛鳥田秀樹代表のほか、エクスペル本社からクリスティン・プゥ・アジア担当マネージングディレクターやクリストファー・ウェスト・ディレクター、マイク・バーク・マスターの3人が登壇し、PPF市場の現状を踏まえたエクスペルの優位性と展望をプレゼン。3者はマーケティング、セールス、技術トレーニングとそれぞれの知見を披露しましたが、「日本市場の潜在性の高さ」については共通する見解でした。

特にプゥ氏やバーク氏が指摘したのが、PPFの施工ターゲットが今以上に一般カーオーナー層に広がる可能性です。日本では、PPFはまだまだ一部富裕層のための特別なアイテムに留まっているのが現状で、エクスペルはそのPPFの中でも高級ブランド。施工ショップにより異なるものの、施工価格はバンパーやボンネットなどのフロントフルで40万円以上、1台フル施工では100万円を超えるケースも珍しくありません。
他方プゥ氏やバーク氏らは、本国ではすでにエクスペルのPPFがスーパーカーなど特別な車両のためのアイテムではなく一般車に普及していることを説明。実際、プゥ氏が示した本国の参考施工価格はフロントフルで1800〜2500USドル(1ドル131円換算で約23万5000〜32万7500円)、フル施工は4000〜6000USドル(同52万4000〜78万6000円)で、自動車に限らず物価水準が米国の方が高いことを踏まえると実質的な金額差は数字以上とも思われます。加えてバーク氏も、「米国の一般的なケースとして、学生が卒業後2年間働いて貯めたお金で人生で初めてのクルマを買う。何よりも大切にしたい、傷つけたくないという想いとともに。エクスペルが製品を通じて守るべきクルマはそういったお客さんのクルマと想いです。PPF施工の仕上がりに細かなクレームをつけ、施工後にはガレージに大切に保管されるスーパーカーやそのオーナーではない」と力強く語りました。

また、そうした一般層へのPPF施工を実現するための方策をウェスト氏が技術的な見地から説明。本国でのPPF施工環境では、経験未熟なスタッフもPPF施工をすることで大規模な施工台数を実現していること(イメージ的には美容室のような熟練スタッフは高額、見習いなどの施術は低額といった体系化されたメニューが近いかもしれません)を例に出しながら、日本でも施工者を増やす必要性を訴えました。

  • オートメッセ会場すぐ横で開催されたエクスペル公式MTG。全国のプロ施工店が集まった

とはいえ、道路環境が綺麗で飛び石リスクが少なく、カーオーナーの美観意識も高くて仕上がりへも細かさが要求されるケースが多いなど、元来の市場環境の差異もあるため、すぐさまに国内でのPPF施工価格が急落することは期待しづらいところ。
それでも、日本総代理店であるエクスペルジャパンでは今年、公式ホームページをリニューアル。一般カーオーナーにとってPPFの利点がより分かりやすくなったり、近所の施工ショップが探しやすいようになっており、プロショップ用の製品発注システムも新たに構築されています。こうした効率化がひいては施工価格の抑制に繋がれば、ボディをキレイに保ちたいカーオーナーが高品質なエクスペルPPFを体感できるようになる日もそう遠くないかもしれません。

なお表彰では、成長度や施工数、業界への影響度など国内でエクスペルPPFの普及に貢献したプロショップをエクスペルジャパンが独自に選定し、以下の9社がアワードを受賞。受賞ショップからは製品に対する高い評価や厚い信頼を示すコメントが残されました。

▼エクスペルジャパン・アワード企業9社
カーラッピングスタジオ・リベルタ/スマートカーサービス/オートガレージワタナベ/シーズ/パンサーフェス/アクティブガレージ/スタートトラスト/アドバンス/デイズ

CARDE編集部

90年代前半から東京都下でショップを営むプロディテイラーと元業界紙記者のコンビ。“現場のリアルな視点”と“客観的な情報編集力”でカーユーザー第一の情報をお届...

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