ソフト99AS、ゴーストの販売・施工開始 プロ向けセミナーを初開催

ソフト99ASでのゴーストのワークショップ
カーフィルム

ソフト99オートサービス(甲斐康之社長、大阪市中央区)はこのほど、新たにカーフィルム「ゴースト」シリーズの販売(事業者向け)および施工をスタートしました。取り扱うのは、ゴーストシリーズの中でも国産で高品質な「ピュアゴースト( IR89/IR90/ML91)」3タイプ。
光の反射により青などの色合いを楽しめる発色系カーフィルムの代表的ブランド「ゴースト」は、従来は公式サイトを通じての直販のみという販売形態でした。国内大手グループ企業が国内販売会社となることで、販売力の向上に加え、ゴーストがたびたび議論の的となるコンプライアンスの観点でも安心材料になりうる可能性が高く、業界内外問わずゴーストの広がりを一層後押しする存在になることが期待されます。

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    透過率や遮熱機能の異なる3タイプを取り扱い

プロを後方支援するソフト99ASとは 

ソフト99オートサービスは、「フクピカ」や「ガラコ」といったカーケア用品でお馴染みソフト99コーポレーションのグループ企業(完全子会社)。メインは高級輸入車を中心とした鈑金塗装事業ですが、近年はディテイリング事業も拡大。車両への施工サービスに加え、プロ用製品の販売や技術講習を通じて全国のプロ事業者のサポートも行っています。
ディテイリングでは、カーラッピングやペイントプロテクションフィルム(PPF)を中心に様々なブランドアイテムを取り揃えていますが、昨年にはレザーリペアやコーティング(自社ブランド)、今年にはゴーストを含めたカーフィルムが加わるなど、取り扱いサービスを拡大中。本社(大阪市中央区)を中心とした大阪の複数の営業所や東京営業所(江東区東雲)では一般カーオーナーも愛車を持ち込んで各種サービスを施工してもらうことが可能で、ホームページでは各施工の車両サイズなどに応じた参考施工価格を簡単に調べることもできます。

これら販売・施工の各事業においては、東証上場企業であるソフト99コーポレーションのグループ企業として厳格なコンプライアンス体制を構築。施工事業では一般カーオーナーのほか高級輸入車ディーラーなどとも大規模かつ安定的な取引を実現しています。
他方、個人事業主を含め小規模事業者が多いディテイリング業界では、意図的・過失問わずコンプライアンスに反したサービスが提供されてしまっているケースも。その代表的な1つがフロント3面の可視光線透過率が規定されているカーフィルムで、専門ショップでも「法規定の透過率を下回る施工」をしていたり「法規定に則らない測定器を使用」していたりといったことも見受けられるのが現状です。ソフト99ASでは今般のゴーストの取り扱いに際し、法に則した測定ができる測定器「PT-500」も販売。プロ向けの講習やワークショップでは、貼る技術のみならず「フィルムの取り扱い方」に関するノウハウ提供も行っていく予定です。

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    フィルムのみならず可視光線透過率測定器「PT-500」も販売

古典商材の先端情報を共有…ワークショップ

製品販売に先立つ1月14日、ソフト99ASは東京営業所(江東区東雲)で同社初となるゴーストフィルムのプロ向けワークショップを実施しました。業界のプロ30人超が集まる中、ゴーストの製品や施工方法はもとより、近年の車両進化を踏まえた取り扱い上の注意点などカーフィルムに関する先端の知見が披露されました。ワークショップはプロ向けの内容なのでここでは詳細を割愛しますが、一般カーオーナーの視点で記者が特に気になったのが以下の2点です。

1:プロの注目集めるプロの施工技術
今回のワークショップでは、プロの間でも施工技術に定評のあるファースト(神奈川県厚木市)の山田陽一代表が実車への施工を実演しました。
業界の歴史が長いカーフィルムは、比較的歴史の新しいラッピングやPPFで盛んに行われている「プロ向けの技術講習」が近年少なくなってきています。一方でフロントガラスへのフィルム施工は、運転時に視界に入るため極力ゴミの混入を抑えた綺麗な仕上がりが求められるほか、車両に搭載される電子デバイスが複雑高度化する中、施工時の液体の混入や内装脱着に起因するトラブルなども発生しており、そうした点も踏まえた施工技術が要求されます。

実演で山田代表は、トラブルリスクを最小限に留めつつ綺麗に仕上げるべく、車両内部への施工液の侵入や貼付面へのゴミの混入を極力抑える、素早い一連の動作や専門ツールの巧みな使い方を披露。「昔からある商材でプロなら貼れるのが当たり前では?」と思っていた記者を尻目に、集まった多くのプロが山田代表の実演に鋭い眼差しを向けていました。

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    同業プロが真剣な眼差しを向けたファースト山田代表による施工実演

2:フィルムの先端情報
そして、施工のこと以上に、自分では貼らない一般カーオーナーでも知っておきたいポイントが「カーフィルムに関する情報」です。前述の可視光線透過率に関する規定はもとより、「先進運転支援システム(ADAS)への影響」や「遮熱性能」などについて改めてゴーストを製造・販売するブレインテック宮地聖代表から説明されました。
ADASへの影響に関しては、ADAS自体が発展途上で変化し続けている上、自動車メーカーによってタイプが異なることもあり、現時点で一律的な「カーフィルムの扱い方」が定まっている訳ではありません。その中で、様々な車両・タイプごとにどのような施工と顧客への説明が望ましいかの指南がされました。

また遮熱性能に関しては、近年カーフィルムが遮熱や断熱といった言葉で売り出されていることが多い中、ゴーストもデザイン性だけではなく遮熱性能を追求した製品であることを説明。特に「可視光線の波長領域にも熱があり、充分な可視光線透過率を保ちながら一部の可視光線を遮蔽(反射)した結果、青や赤に発色して見える」という発色の仕組みは、プロアマ問わず「スモーク=熱カット」というイメージや「日射熱に影響するのは赤外線(IR)で、高いIRカット率=高い遮熱性能」という情報が行き交う中においては、プロでも正しく理解が浸透し切っていない貴重な情報だったのではないでしょうか。

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    施工技術のみならず座学を通じた情報共有も図られたワークショップ

車両の進化をはじめ取り巻く環境が変化し続ける中、単純に「カーフィルムを貼れます」というだけのプロには愛車を預けづらい今日。ゴーストを貼りたい場合も、ただ単に「安く貼れる」とこを探すよりも、リーガルゴーストショップやソフト99ASの認定店など、一定の設備・技術・知見を持ち合わせているショップに依頼したした方が綺麗に仕上がったり無用なトラブルを避けられたりと、結果的に高い満足度を得られるかもしれません。

ソフト99ASでは、今後プロを対象とした講習やワークショップのほかイベント出展なども通じてゴーストのPRに取り組んでいくとのこと。直近では2月(スプリングフェア)や3月(国際オートアフターマーケット)に事業者向け展示会でPR予定ですが、身近なところでは同社ブログでゴーストに関しても日々情報発信しているので気になる人はそちらをチェックしてみてはいかがでしょうか。

▶︎ソフト99オートサービス公式ブログ

CARDE編集部

90年代前半から東京都下でショップを営むプロディテイラーと元業界紙記者のコンビ。“現場のリアルな視点”と“客観的な情報編集力”でカーユーザー第一の情報をお届...

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