”専門店”の先駆け的存在…カーオーナーの満足を追求し続ける「アペックス」栃木県宇都宮市

ショップ探訪記

技術・製品へのこだわり、クルマ・モノへの愛、カーオーナーへの想い…。お店選びの参考に、はたまたディテイリングの奥深い世界に触れるだけでも、全国津々浦々、多彩なショップを覗いてみてはいかがでしょうか。

お客もプロも憧れる“専門店”の姿

今でこそ「コーティング」やその「専門店」は広く認知されてきましたが、他のクルマ関連サービスに比べると、実はその姿が確立されてきたのは割と最近。例えば整備や鈑金、カスタム、レストアといったサービスは、昔からメーカー系列のディーラーとは別に一般ユーザーが駆け込める独立した専門店があったものの、ディテイリングについては長らくそれが市民権を得ているとは言いづらい状況でした。

栃木県宇都宮市にある1997年創業のアペックス(郡司公生代表)は、まさに一般カーオーナーに対して「コーティング専門店」という存在を確立した先駆けと呼べるショップです。同社は現在、洗車・コーティングを中心に、カーフィルムやペイントプロテクションフィルム、一部ガラスリペアなど、クルマの美観に関する一通りのサービスを提供。中でも同社を特徴づけているのが、ディテイリングの王道とも呼べるコーティングです。

一般的にコーティング専門店の売り文句として、「磨きの技術」もしくは「高性能なコーティング剤」が打ち出されているのは珍しくありません。ただ、多くのカーオーナーの最終的な目的は「綺麗に磨く」ことでも「高い液剤を塗る」ことでもなく、「愛車をキレイにする、キレイを持続させる」こと。そのユーザーニーズを汲み取る同社では、磨きや使用資材のクオリティはもちろんのこと、品質を担保する設備・人材(技術)、顧客の要望を汲み取る接遇、施工後をフォローする情報発信やオリジナルアイテムと、顧客に高い満足をもたらすための取り組みを多角的に網羅しています。

実はそれをサービスとして体現できている専門店はそう多くなく、業界の歴史的にも先駆けて具現化してきた「アペックス」は、地元を中心としたカーオーナーから愛されているのはもちろん、業界内のプロの間でも1つのベンチマークにされています。

  • 高品質な洗車、磨き、フィルム施工が行われる大型ファクトリー
  • コーティング:自社オリジナル(4グレード・全6メニュー)…など
  • カーフィルム:アイケーシー(シルフィード)/リンテック(ウインコスシリーズ各種)/ブレインテック(ゴーストシリーズ)…など
  • インテリア:ルームクリーニング/レザーシートコーティング…など
  • ペイントプロテクションフィルム(PPF):XPEL(エクスペル)
  • その他:ガラスリペア/ガラス交換/デントリペア/代車あり/オリジナル洗車用品販売

顧客満足を具現化する技術と選択肢

では、アペックスのサービスにおいて具体的に何が高い品質、高い顧客満足に繋がっているのでしょうか。数あるサービス品質を支える取り組みの中でも、特に高い技術、稀有な設備から生み出される「施工の高い品質」と、顧客の気持ちに応える「選択肢に富む接遇」が大きな要素になっているように見受けられます。

  • 施工品質を下支えする充実した設備環境

1つ目の施工品質については、独自ノウハウが凝縮された専用ファクトリーを訪れるだけでその一端を感じられます。外気から遮断され温度・湿度管理されたファクトリー内には、ボディの状況・ダメージを見極めるための照明設備や映りこみを抑制するブラックブースはもちろん、大容量の純水タンクや特許取得した独自の乾燥ブースなど同社ならではの設備も。特にヒートマスターと命名された独自の乾燥ブースは、赤外線ヒーターによる加熱と熱風により自然乾燥と比較して硬度や光沢に優れる被膜を形成するといい、同社のアイコン的設備になっています。

この整った設備環境下で同社の熟練スタッフが磨き作業を実施。自身も美しいクルマに並々ならぬこだわりを持つ郡司代表の想いが受け継がれる入念な下地処理。「新車を購入したらアペックスで」と心に決めていたり、他店での仕上がりに満足いかずに再施工を依頼するカーオーナーの姿がその品質への信頼を物語っています。

  • 顧客ニーズを丁寧に汲み取るフロントスタッフ

加えて接遇面では、広々とした清潔感に富む専用スペースにて、施工とは別のフロント専用スタッフが対応。顧客の要望を丁寧にヒアリングした上で、現車のボディ状況を膜厚計(塗装の厚みを測る専用機器)も活用してチェックし、顧客ごとのカルテを作成して最適なメニューを提示します。

メインのコーティングでも磨きのレベルとコーティング剤の組み合わせで豊富なメニューを取り揃えるほか、ホイールや樹脂パーツ、ヘッドライト、ウインドウなどパーツに応じた細かなオプションも設定。また施工後のメンテナンスについても、コーティングと定期メンテナンスをセットにした月額定額制の「BeauCa(ビューカ)」という独自プランを設定したり、ユーザー自身が使える各種シャンプー、クリーナーなど独自の洗車用品を取り揃えたりと、様々な選択肢を用意しています。

  • 施工後のケアをサポートするオリジナルアイテム

最近では、自社ホームページのブログに加えてyoutubeでの動画配信も通じ、情報提供の面でもユーザーをフォロー。クルマ自体の違いや使用・保管状況の差、オーナーの愛車への想いが異なる以上、“絶対の最適解”がない愛車ケア。それでも、オーナーそれぞれの「愛車をキレイに、大切にしたい」という想いに豊富な選択肢で応えてくれるのが同社が厚く支持される1つの強みなのではないでしょうか。

顧客に向き合うと想いがあってこそ

アペックスがここまでカーオーナーの“想い”に寄り添えるのは、創業者である郡司代表自身が無類の洗車好きというバックボーンを持つことも無関係ではないでしょう。

創業した1990年代当時、郡司代表がディテイラーとしての礎を築いたモビルクリーンベースをはじめ、コーティングビジネスを支援する企業サービスが台頭し、クルマ好きや脱サラ企業したい人の独立開業を後押ししていました。ただ、その流れで独立開業した人の中でも、自店舗や自社顧客をしっかり構築できた人はそう多くはありません。冒頭で述べた通り当時は今よりも「コーティング専門店」は市民権を得ていたとは言いづらく、ディテイリング業=中古車再生や納車前清掃がメインで、カーオーナーよりもディーラーや中古車販売店からそうした作業を請け負う形での商いが主流でした。

その中で、創業当時からカーオーナーを直接のお客とすることにこだわり続けている郡司代表。「顧客に満足してほしいという一心で、そのためには直接カーオーナーが何を望むのかを聞く必要があった」とその胸の内を話します。

そして、同時に創業時から貫いているのが、資材ではなくサービスの中身で勝負するということ。確かにディテイリングサービスの中でも例えばカーフィルムは“用品”や“パーツ”に分類される場合もある一方で、コーティング(簡易コートを除く)は“施工サービス”という側面があります。そうした現状を踏まえ、「上面に塗る液剤に価値があるのではなく、塗る前の処理をどれぐらい丁寧に行えるかがサービス品質の本質だと考えている。どうしても液剤を打ち出すと、自社も顧客もそこに意識が引っ張られる部分があり、創業時から取り扱う資材は“自社オリジナル”と設定している」とサービスへのポリシーを語る郡司代表。「企業として技術と想いを大切にしており、自社サービスを通じてクルマだけでなくお客様にも輝いてほしい」とサービスへの熱意を語ります。

  • カーオーナーに応えるという想いを初志貫徹する郡司代表

その同社では最近、そうした“キレイへの想い”を具現化した自社オリジナルの「アペックス洗車スポンジ」も開発。愛車をキレイにしたいカーオーナーに向け、洗車のさらなる品質と楽しみを発信しています。

実は同社を訪れると、スーパーカーや高級車だけでなく、ミニバンや軽自動車といったいわゆる大衆車が入庫している姿も珍しくありません。元々業販請負が多いコーティングサービスにおいて一般ユーザー専門店としてのポジションを確立し、さらには一部のマニア層だけでなく一般カーオーナーに門戸を開いてきたアペックス。洗車やコーティングのまだまだ知られていない新たな価値・魅力が宇都宮の地から発信し続けられています。

ショップ名アペックス
住所
アクセス
〒321-0972 栃木県宇都宮市下川俣町206-64
東北自動車道宇都宮ICより約10km/鹿沼ICより約15km
電話番号028-661-6000
営業時間9:00〜19:00
定休日月曜日
ウェブサイトhttps://www.apecs-co.com

CARDE編集部

90年代前半から東京都下でショップを営むプロディテイラーと元業界紙記者のコンビ。“現場のリアルな視点”と“客観的な情報編集力”でカーユーザー第一の情報をお届...

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