省エネ時代の今こそカーフィルムを
かつてはスモークが代名詞で、少しヤンチャな人が貼り付けているイメージが強かったカーフィルムですが、
近年はその性能が進化し、一般のカーオーナーからの注目も年々高まってきています。
そんな注目されているカーフィルムのメリットと、損せずにそのメリットを享受できる方法をご紹介。
カーフィルム3つのメリット 注目はUV・熱カット
クルマのウインドウに貼り付けるカーフィルムには3つの機能的メリットがあります。
- 目隠し・ファッション性
クルマの外からの視認性を遮ることでプライバシーを保護し、防犯性の向上も期待できます。
スモークのほか、金属膜によるミラー系や多層構造で特定光線波長を反射するカメレオン系など、目隠しのみならずファッション性を付加するアイテムとしても活用されています。 - 飛散防止
万が一の事故などの際に、ウインドウガラスの飛散を防止する効果があります。
ガラスを壊す車上荒らしの対策としても有効です。 - UV・IRカット
近年、クルマ好きのみならず幅広いカーオーナーから注目を集めているのが、UV(紫外線)・IR(赤外線)カット機能です。
身体に有害な影響を与えるUV、車内の温度上昇や肌のジリジリ感をもたらすIRを遮ることで、ドライバーによってより安心・快適な車内空間を築いてくれます。
エアコンが当たり前の現代のクルマでは、カーフィルムがなくても車内を涼しくできますが、実はそのカーエアコンは、一般的に建物に比べて大きな能力=電力を使用しています。
その理由は、クルマは、建物に比べて空間に対して窓ガラスの占める面積が大きく、太陽光などの外部からの熱負荷が大きいからです。
カーフィルムはその熱負荷を抑えることで、エアコン消費電力の抑制、ひいては燃費の向上も期待できます。
特に普及進むEVでは、エアコン消費電力が航続距離に大きく影響を及ぼすため、カーフィルムの遮熱性能に大きな期待が高まっているのです。
品質・機能求めるなら専門店
高い機能性を持つカーフィルムですが、その性能・品質はメーカー・製品によって千差万別です。
カーフィルムは、主にDIYと専門店での施工の2パターンに分かれますが、販売・取り扱われているフィルム含め、それぞれに利点があります。
DIYの場合
メリット | デメリット |
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カー用品店やホームセンター、オンラインショップなどで手軽に購入できる。 | プロ用に比べて性能・品質が劣る製品が多い。また、その見極めが難しい。 |
価格が安い | 施工の手間がかかる。 |
多くの人が施工できるような高い施工性 | プロ施工に比べて仕上がりが見劣りする。(埃の混入、熱成形の有無など) |
プロの施工
メリット | デメリット |
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プロ用の高性能・高品質な製品を扱っている。 | 価格が高い |
仕上がり品質が綺麗 | 夏前時期の繁忙期は混雑しがち |
DIYとプロの施工を比べた際、大きな違いが使用するフィルムと施工技術両方の「品質」 です。
フィルムは、目隠し度合いに直結する可視光線透過率(=スモークの濃さ)の違いは一眼 で分かりますが、UV・IRカットなどの性能差は目に見えません。 UV・IRカット機能も、金属膜の有無やIRカット剤の成分、含有量など、目に見えない部分の差は製品により大きく異なります。 細かな話になりますが、例えば同じ「UV99%カット」や「IR90%カット」を標榜していても、UV、IRのどの波長帯を遮断するかは実は規定がなく各メーカーごとに異なるのが実情です。UV、IRでも肌への悪影響や熱への影響が大きい波長域などがあり、同じ「●%カット」でも性能差があるのです。このほか、着色の仕方や、フィルム自体やその表面に施されているトップコートなどの品質も製品ごとに異なり、施工後の傷つきやすさや耐久性に差が出てきます。 プロ用フィルムは、DIY用フィルムに比べると、おおむねこうした目に見えない部分でも高性能・高品質な製品が多いです。
また、品質に直結する施工技術の差も小さくありません。
例えばフロント・リアガラスは曲面が強いため、熱を加えてフィルムの形状を曲面にフィットするように整える「熱成形」という専門的な作業が必要となります。これによりプロでは1枚のフィルムを綺麗に貼ることができますが、熱成形をしないDIYでは分割して貼る必要があります。
さらに、フィルムを貼る際は、内装内張の脱着、近年ではドライブレコーダーなど電装品の脱着も必要で、そうした細かな点までトラブルの不安なく綺麗に処理してくれるのもプロに依頼する利点の1つでしょう。フィルム施工の際に避けられない微細なゴミの混入を極力抑え、見た目にも綺麗な施工ができるのもプロの腕の見せ所です。
一方、DIYと比べてネックとなるのが価格です。
そこでオススメなのが、カーフィルム専門店に直接依頼すること。新車ディーラーやカー用品店でもカーフィルムを受け付けていますが、コーティングと同様、外部の専門事業者に委託している場合も少なくないため、中間事業者分の金額が含まれたサービス金額となっています。直接「カーフィルム専門店」にクルマを持ち込むことで、お店にもよりますが、多少なりとも“お得”に施工できるのです。
また、特にゴールデンウィーク辺りから夏前にかけての繁忙期は、人気の専門店は混雑するため、早めの予約がオススメです。
短期的に保有しないクルマなどではDIYも1つの選択肢ですが、長期的に乗り続けたいクルマの場合、フィルムの性能、仕上がり品質、施工後の耐久性などを考えると、最初から専門店に依頼した方が“お得”といえるかもしれません。