コーティングの“多様な窓口”と専門店のメリット

コーティング

クルマそのものやチューニングパーツのスペックなどと異なり、依頼するオーナーと預け先の施工者の組み合わせで大きく変わってくるコーティングの品質・満足度。現在では、以下のような店舗でコーティングを依頼することができます。

コーティングの主な依頼先 

  1. 自動車販売店(新車ディーラー、中古車販売店など)
  2. ガソリンスタンド、大手カー用品店など
  3. コーティング専門店(ディテイリングショップ)
  4. DIY

1. 納車とセットで!…車両販売店

一般的に多いのが、車両購入時にセットで依頼するケースです。車両購入とセットで依頼できるので、わざわざ自分で店にクルマを持ち込む必要がなく、また、車両価格と合わせて値引き交渉することで、お得感を得られるケースもあります。

一方で、コーティングの専門店ではないため、選択できるコーティングサービスは限定的です。また販売店により、販売店の非専門スタッフが施工していたり外部の専門施工者に委託していたりなど施工体制は様々で、依頼者が施工の品質を見極めにくいという面もあります。

2. 持ち込みやすさは抜群…ガソリンスタンドや用品店

クルマ購入時だけでなく、すでに手元にある愛車も持ち込める店舗でもカーコーティングサービスが提供されています。ガソリンスタンドのコーティングののぼり旗は今では珍しくなくなりましたね。店舗数が多く愛車を持ち込みやすい、専門店に比べると価格も安価な場合が多く、手頃にサービスを受けられるのが利点です。

ただ、ガソリンスタンドにしてもカー用品店にしても、多くの店舗の場合、コーティングを専門としていないので、自動車販売店同様、施工を外部委託している、大手フランチャイズのコーティングサービスを利用しているなどのケースが珍しくありません。大手FCのコーティングサービスでは、”どの店舗でも一定の品質を保つ”のが特徴のため、品質を追求する専門店と比較すると“値段相応”のケースが多く、選択肢が限定的なのもこうした量販店の特徴の1つです。

3. こだわりはお店次第…専門店

自動車販売店やガソリンスタンド・カー用品店と異なり、コーティング自体を専門としているのが専門店です。コーティングなど自動車の美装に関わる“細かな作業”を「カーディテイリング」と呼び、そうした専門店をディテイリングショップ、その職人をディテイラーと呼ぶこともあります。

専門店の特徴は、なんといっても知識・技術・実績を備えたコーティングサービスへの強いこだわりです。

コーティングの品質は、どのコーティング剤を使うかと同時に、コーティングを塗布する施工面をどのぐらい丁寧に仕上げるかが大きく左右するため、施工者の技量がとても重要な要素となります。均一的な品質を提供する前述の店舗に比べ、多くの専門店がこの品質に各々独自のこだわりを持っており、「塗装面の見極め」「汚れや傷の除去といった下地処理の高い技術」「厳選したコーティング剤」「コーティング施工に適した設備」などを取り揃えてお店ごとに様々なサービスメニューを提供しています。

例えば飲食店における「大手チェーン」と「個人飲食店・一軒家レストラン」をイメージしてみると分かりやすいかもしれません。そして、一軒家レストラン同様、その“こだわり”の分だけ相場費用も高い傾向にあります。

一方で、例えば馴染みの個人飲食店や一軒家レストランでは、アレルギーや好き嫌いからメニューを相談できたりしますが、コーティングでも、クルマの状況や使用・保管環境、施工の目的などに応じて色々と相談できる専門店もあります。「相応の価格は掛かっても自分が納得したコーティングをしたい」。そんな人ほど、一度専門店に相談してみてはいかがでしょうか。

4. DIY用コーティング剤

また近年では、カー用品店やオンラインショップでカーオーナー自身が施工する「簡易セルフコーティング剤」も多彩な商品が販売されています。広く販売されているこれらの商品は、幅広い使用者・使用環境を想定し、施工性を優先している(施工難易度を下げている)ものが多く、その分、耐久性や被膜硬度といった性能面はプロ用製品に比べて抑えられているケースが多いです。

ただ、一部プロ用コーティングメーカーでは、コーティング施工後のカーオーナー自身によるメンテナンス用商品としてこうした簡易コーティング剤を販売しているケースもあり、コーティング施工者でも日頃の手入れ(洗車、撥水効果の復元など)として使えるアイテムは日に日に増えつつあります。

コーティング施工店舗の種類

専門店の選び方

一軒家レストランも店舗の数だけ特徴があるように、一口にコーティング専門店といっても様々な特徴があります。では、どのような店でお店選びをするのがいいのでしょうか。

コーティング自体の良し悪しは、なかなか普段馴染みのないユーザー様自身が比較判断するのは難しいので、簡単に判断できるオススメポイント3つを挙げてみました。

  1. 自宅からの距離(定期的に通えるか)
  2. コーティング以外のサービスの有無
  3. スタッフの人柄

1. 自宅から通いやすい距離

「せっかく高いコーティングを施工するなら、多少遠くても名店に…。」
そうお考えのオーナー様もいらっしゃると思いますが、1つ気をつけていただきたいのは、定期的にメンテナンスをしてこそ、コーティングは真価を発揮するということ。
現状では、屋内保管で動かさないクルマでない限り、コーティング施工後完全にメンテナンスフリーで何年も持続するコーティングサービスはなく、「●年保証」などと謳うコーティングも含め、その効果を維持するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。つまり、良質なコーティングを享受したい場合は、最初の施工だけでなく、その後定期的にチェック・メンテナンスしてもらうことも念頭に置いておきましょう。

2.コーティング以外の相談をできるか

カーディテイリングの領域は実はコーティングに限らず、以下のような複数のサービスを手掛ける専門店もあります。

主なカーディテイリングサービス

  1. カーフィルム
  2. ペイントプロテクションフィルム(PPF)
  3. カーラッピング
  4. ルームクリーニング・内装リペア・除菌・抗菌コーティングなど
  5. デントリペア・軽補修

「とにかくコーティングにこだわりたい」という人であれば、コーティング一本の専門店を選ぶのも全然アリですが、「細かなこと色々と相談したい」といった方は、サービスを多角的に展開する専門店を探してみるのも良いかもしれません。お店によっては、専門事業者と連携して鈑金修理の相談にも乗ってくれたり、近年ではコーティングとPPFを組み合わせた独自のカーケアメニューを提供する店舗も増えてきています。

3.自分が話しやすいお店

自動車サービスの専門店となると、昔ながらの職人気質なスタッフも少なくなく、また、エンドユーザーではなく事業者(自動車販売店など)との取引を主としているため、接客に慣れていない専門店も中にはあるのが現状です。

一方で、クルマの状況やカーオーナーの状況・希望によって、それぞれの“ベスト”が異なるコーティング。
ベストを叶えるためには、その現況・希望をお店側が汲み取ってくれるのが第1歩となります。

最近では、高級車ディーラーさながらの心地よい内装でもてなしてくれたり、女性でも気軽に入店・相談しやすい接客スタッフがいたりと、「入店しやすい専門店」も増えていますので、「どんなコーティング剤を使用しているか」「どんな設備・技術を持っているか」といったスペック面に頭を偏らせず、まずは相談しやすい関係を構築してみるのが、“満足のいくコーティング”の近道かもしれません。


まとめ
現状、万能なコーティング剤というものは存在せず、「カーコーティング」の一言でも店舗によって様々なサービスが提供されています。
「正解がないけど、奥が深いコーティング」。満足するコーティングの実現に向け、まずは“自分にあったお店選び”から始めてみてはいかがでしょうか。

CARDE編集部

90年代前半から東京都下でショップを営むプロディテイラーと元業界紙記者のコンビ。“現場のリアルな視点”と“客観的な情報編集力”でカーユーザー第一の情報をお届...

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