【のんちゃんRエッセイvol.02】劣化の実態? 7年貼ったラッピングはこうなった!
彩鮮やかなフィルムで愛車を思いのままに装飾できるカーラッピング。国内でもカスタムやモータースポーツ、富裕層などを中心に一定の普及を見せる一方、高い施工価格などを一因にカーオーナー目線では特殊なサービスと映る側面も。
ラッピング施工したR35で個性豊かなカーライフを楽しむ「のんちゃんR」さんに、一クルマ好きとして、一女性カーオーナーとしてその魅力を語っていただいている本連載。ラッピングとの出会いを紹介してもらった第1回面に続き、2回目はお別れのお話。貼り続けたカーオーナーだからこそ直面した「フィルムの劣化」について教えてもらいました。
別れたくなくなる程に堪能したピンクGT-R
こんにちは。クルマ大好き女子R35オーナーののんちゃんRです♪
前回の記事でご紹介させていただいたピンクGT-R誕生。そこからピンクのラッピングを剥がすまで、私は7年も貼り続けていました。というのも、このデザインがとっても気に入ってしまい、耐用年数が3~4年という説明を受けつつも剥がすのがもったいないなと…。
その7年の間、フロントバンパーとボンネットを社外品に変えたりカナードを付けてみたり、リアにGTウィングを取り付けたりホイールを変えたりと、ドレスアップにも燃えていました。また新たにスーパーカーのクラブに入会し、様々なイベントに出展。2019年の東京モーターショーでは国際展示場駅から東京ビックサイトに繋がる「石と光の広場」に展示させていただき、ピンク色のせいかお子様や女性からも高い人気で、私のクルマ目当てに会いに来てくださった方がいることにはまさに感無量の一言。イベント以外にメディアにも出させていただいたりと、色々貴重な経験をさせていただきながらピンクGT-Rとのカーライフを心ゆくまで満喫していました。
そしてピンクGT-Rとの生活が満たされれば満たされるほど、思い出を作れば作るほど、私は剝がすことに強く抵抗を感じるように…。
「ピンクじゃ無くなったら、こんなことも無くなってしまうのかな」。
もはやピンクGT-Rが自分そのもののようになっている感覚です。
そんな日々を過ごしていたらラッピングのフィルムにも変化が…。それに気づいたのは施工してから4年目ぐらいに差し掛かったぐらいの時のこと。最初に出てきた異変は運転席上のAピラー上辺り(ルーフサイドパネル)の変色でした。
初めて見たときは汚れかと思い、コンパウンドで磨いたりもしましたが綺麗な状態に戻ることはなく…。それは場所によって白かったり黒かったり。別の場所にもうっすらと出てくるようになり、またそばかすのような斑点も無数に出現するようになってきてしまったのです。
目に見えるようになったフィルムの劣化
7年貼り続けたカーラッピングが実際にどうなったか。
気になるきっかけとなったこの変色とそばかすのようなぶつぶつは、日を追うごとにどんどん増えていきました。
不思議なことに車両の右側と左側でこの劣化は大きく異なり、左側(助手席側)上部は右側(運転席側)のような変色もあまりなくそこまで大きな変化はナシ。でも劣化が見えた右側は、ピラーに加えてサイドミラーにも変色を確認。サイドミラー上部はまだらに白くなりピンクメタリックがかなり薄くなってしまっていて、場所によっては一部黒ずんでいるところも見受けられました。
さらに右側後ろのCピラーのところには大きなひび割れが何本も! 窓のゴムモールのところまでパックリとひび割れし、ひびが入った後にフィルムが伸びたのか、溝のようになってしまっています。私は普段、在宅時に駐車している時はボディカバーをマメにかけているのですが、やはり一番太陽が当たるところは紫外線でやられてしまうんだなと実感。
加えて、その一番大きなひび割れが発生していたのがボンネットのエンジン上部辺りです。エンジンの熱で熱くなるところなのでフィルムには過酷な場所なのか、きっと何度も何度も伸び縮みを繰り返した結果、大きく横に延びるフィルムの亀裂がボンネットいっぱいに入っていました。
このほか、ボンネットやフロントバンパーには飛び石からひび割れになった星型のようなひび割れがたくさんあったり、社外パーツに変えたフロントバンパーと純正フェンダーの間にもチリが少し合わないのか擦れて剥がれた跡が。またボンネットダクトのカーボンフィルムも、接着面が少ないせいか端の方から少し剥がれてきているのを確認しました。
逆に同じ年数が経っているのに劣化があまり見られなかった部分もあり、日差しが当たる面積が大きいルーフは意外にもとてもきれい。少なくとも私の目では割れや変色などは確認できないレベルです。またリアのグレーのフィルムも少しも劣化していないような見た目で、これは純粋にスゴいと驚きました!
お気に入りだったサイドのGT-Rは、ボディラインのエッジが尖っているところは少し剥がれたものの大部分はしっかりくっついていたので劣化進行は最小限といった印象。ちょっとしたエッジ部分の剥がれは洗車時に引っ掛かってしまうので、日常的に注意していたポイントでもあります。
劣化しても、施工には改めて感謝
ラッピングフィルムの劣化を身をもって体感した私ですが、ではラッピングに対してネガティブなことを思ったかというとNOというのが正直な感想。確かに劣化は見られましたが、P.G.Dさんにはとても丁寧に貼ってもらったので、むしろ7年貼り続けていてもこれだけしっかり持ってくれたことに本当に感謝しています。
カーラッピングのことを知らない私に対し、施工前の時点で現実的な耐用年数なども丁寧に教えてくださっていましたし、ラッピングを貼るようになってから知ったのが、施工する方法・技術によっては浮きや剥がれといったフィルム自体の劣化とは異なる症状が表れてしまうこともあるといったこと。P.G.Dさんに施工してもらったピンクGT-Rは、そうした技術的な浮きや剥がれは一切なかった(少なくとも私の目には見えなかった)ので、カーラッピングを知れば知るほど「P.G.Dさんで貼って良かったなぁ」という思いも。
ただ、進行する劣化をこれ以上見るのも心苦しく、またここまで長く貼っていると「剥がす時にボディのクリア塗装も一緒に剥がれたりしまうのではないか」「そもそも固着して剝がれないんじゃないか」といった不安も頭をよぎり始めたので、悲しいけれどこのピンクラッピングとはお別れを告げることにしました。
でも「ただ剥がすだけではつまらない」と考えてしまった私。最後の思い出つくりにラッピングにもうひと頑張りしてもらいました。剥がす際も思い出になるラッピングの活用術は、また次回にご紹介します。
7年貼り続けたラッピングフィルム劣化の詳細はYouTubeでもご覧いただけますので、気になる方は一度ご覧になってみてください。