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【のんちゃんRエッセイvol.05】あのジャパンモビリティショーに愛車展示! 個性派ラッピングが導いてくれた国内最大級自動車ショーの舞台

のんちゃんR
PPF・ラッピング

彩鮮やかなフィルムで愛車を思いのままに装飾できるカーラッピング。国内でも一定の普及を見せる一方、高い施工価格などを一因にカーオーナー目線では特殊なサービスと映る側面も。
ラッピング施工した日産・GT-R(R35)で個性豊かなカーライフを楽しむ「のんちゃんR」さんに、一女性カーオーナーとしてその魅力を語っていただいている本連載。今回はGT-RとAZ-1の2台の愛車をジャパンモビリティショー(旧東京モーターショー)に展示したというとても貴重で羨ましいお話。

一生分の運を使った? 幸運な愛車展示の機会

ついに2回目のフルラッピングを終えて誕生した新生GT-R!
ピンクのかわいさとダズル迷彩のカッコよさに、女性オーナーというのがすぐに分かるかわいすぎるハート型GT-Rエンブレムがアクセント。甘辛ミックスで想像以上の仕上がりになった愛車が嬉しくて嬉しくて、友達に見せに行ったりドライブにも今まで以上に行ったりと、ラッピングカーライフを満喫していました。

のんちゃんR

そんな幸せな日々を送る中、施工から2カ月程経った頃に思いもよらない連絡が1本。
「のんちゃんのGT-R、ジャパンモビリティショー(JMS)でラッピングを施して出さない?」
私が事務局を務めている日本スーパーカー協会(JSA)須山泰宏代表からでした。

突然のことでびっくり過ぎて何が何だか分からなかったのですが、聞くとJSAブースの中でアイテムワンという企業がラッピング車両の展示を検討していて、私の愛車に白羽の矢を立てていただいたとのこと。アイテムワンは、DPF(ディーゼル車の排気ガス洗浄装置)のリビルト事業などを手掛ける岡山県の企業で、今回はディーゼル(トラックやバス、建機、乗用車)用のほかガソリンエンジン用もラインナップする燃料添加剤「煤殺し(すすごろし)」のPRで出展。そのイメージキャラクターである「梅王丸(歌舞伎役者モチーフ)」をラッピング車両でアピールするという企画で、展示予定3台のうちの2台としてご依頼いただきました。

この2台のうち1台はもちろん新生GT-R。そしてもう1台は、なんとマツダ・オートザムAZ-1という嬉しいご提案。エコ志向が高く2018年設立と新しい勢いのあるベンチャー企業のアイテムワン。その広告塔を担えることはもちろんのこと、JMS(旧東京モーターショー)に愛車を飾れるなんて…。自動車系イベントでも、オーナーズMTGやカスタム系とはまた違う自動車メーカー主体のJMS。そこに個人車両を展示できるなんてクルマ好きにとってはこれ以上なく名誉なことのように感じましたし、こんな大きな話に動揺はしたものの即座にオッケーの返事。同時に一生分の運を使い果たした気持ちになりました(笑)

再び小室代表の元へ 今回は即日施工!

ラッピング展示が決まれば、即座にデザインの打ち合わせを開始。GT-Rはピンクラッピングを施したばかりのボンネットと両サイドに大きく煤殺しの歌舞伎柄ラッピングを載せることに。AZ-1も同様なデザインで、統一感のある演出をすることになりました。
デザインは似ていても大きなGT-Rと小さなAZ-1、どんな並びになるのかなぁ~。普段私自身も2台を並べて眺めることがめったにないので、施工の仕上がりや2台並ぶ様子を頭に浮かべては幸せを噛み締めていました。

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    煤殺しのイメージキャラで歌舞伎モチーフの「梅王丸」をラッピング

そしてデザイン決定後、新生ピンクRでお世話になったトランスモアデザイン小室代表に施工を相談。「ピンクが終わったと思ったらまた貼るの!?」とびっくりされ、イベントが目前のため納期短めなご相談になってしまいましたが、快く承諾してくれました。最終的に私のGT-RとAZ-1、さらには同じアイテムワンブースに並ぶ3台目のランボルギーニ・アヴェンタドールのラッピングも施工していただくことになったのですが、会期までのスケジュール上、1日で3台を仕上げるというかなりハードな進行になってしまいました。

迎えた施工当日は、まずはGT-Rの入庫でお店に訪問。すでにデザインが印刷出力されたフィル厶が準備されていて、実物を見るとあまりにも迫力あるデザインに驚き!歌舞伎役者のラッピングデザインはかなりのインパクトのある車両になりそう…。そんな仕上がりを待つ間のワクワクが楽しいのもラッピング施工の恒例です。今回は即日納車のためアッという間の仕上がりで、GT-Rにアヴェンタドール、AZ-1とみるみるうちに変化。1日で仕上げてくれるなんて技術や経験が豊富で仕事が早い小室代表だからこそと思いましたし、他にも仕事があって忙しいにも関わらずご協力いただけるお人柄の小室代表と出会えたこともまた1つの幸運と痛感しました。

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    店に行くとすでに刷り上がっていたフィルム

そして完成すると、私はその足でJMSの会場の東京ビッグサイトにそのまま直行。仕上がったデザインの迫力に感動を覚えつつ、会場の南展示棟までの道中、これを一大イベントに展示できるんだと緊張しながらステアリングを握っていたのを今でも覚えています。
会場に着くとすでに設営が進んでおり、アイテムワンブースは車両を並べたらもう完成というところ。そこにアヴェンタドールと私の2台(GT-RとAZ-1)を並べ、3台並んだその姿を見ては1人ウルッと感傷に浸っておりました。

子どもにも外国人にも! 画だからこそ伝わる魅力

ジャパンモビリティショー2023(JMS)は10月26日から11月5日まで東京ビッグサイトで開催され、来場者数は111万2000人にも上りました。各メーカーの新型車や未来のモビリティなどクルマやバイクに限らず様々なコンテンツで会場は連日賑わい、その中でも日本スーパーカー協会(JSA)ブースのある南展示棟は、トミカやキッズ向け体験型ブースなどもあるためファミリーや子ども連れが多かった印象です。JSAブースもスーパーカーやハイパーカー、乗用ロボットや空飛ぶクルマなど多彩なコンテンツを展示。JMSメインの自動車メーカー各ブースが未来志向・エコ志向のコンセプトカーなどが中心だった影響もあってか、ズラリと並ぶスーパーカーに旧来からのクルマ好きな人含め多くの人が連日足を運んでくれ、活気あふれる空間を作ってくれました。

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    名称・コンセプトが変わり盛況のうちに閉幕したJMS2023

私の展示車両も「せっかく展示するならお子様やクルマ好きな方々に触れてほしい」と思い、乗車体験コーナーとして運転席を開放。誰でも座って写真を撮ったりできる体験型の展示方法にしました。アイテムワンの皆さまのご協力もあってありがたいことにとても好評で、乗車体験には常に絶えることなく来場者の姿が。週末には30人以上が列を作り、子どもから大人まで、果ては外国人観光客が写真を撮ったり楽しむ姿もたくさん見ることができました。

外国人は歌舞伎柄に漢字の組み合わせがウケたのか食いつきが良く、また子どもたちからはGT-Rに向けての「かっこいい!」「GT-Rだ」「僕も乗りたいー」などという嬉しい声がたくさん。私も子どもたちの楽しそうな笑顔を見るのが嬉しく、ここに飾っていただいている喜びと自分のクルマが人を笑顔にできるんだという感情で胸が熱くなりました。AZ-1は乗車体験はしなかったものの、今では数少なくなってしまった約30年前の軽自動車に「懐かしいなぁ~」など、昔からのクルマ好きな人にも人気でした。
またAZ-1は、ヘッドライトがつぶらな瞳に見えたので私がアドリブで眉毛を創作(笑)! 余った黒のラッピングフィルムを使い、デザインに描かれている梅王丸をイメージした眉毛を作って貼ったら好評で、キリッとした眉毛に笑っている人もいました。

私もJSAやメーカーの仕事で開催期間中は毎日会場にいたのですが、愛車2台が一緒に頑張っていると思うと疲れも吹っ飛び「家族3人で頑張るぞー!」という気持ちも。中には、お笑い芸人のスピードワゴン井戸田さんがYouTubeに取り上げていただいたり、ブリキのおもちゃ博物館館長の北原照久さんが写真を撮っていただいたりとこれまた貴重な体験もあったり、うちの子たちもとっても上機嫌!(に見えました)。

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    乗り込んで楽しむ姿もたくさん見られたGT-R

日本スーパーカー協会やアイテムワンのブースの盛り上がりに、私の2台の愛車も少しは貢献できたかな。そんな安堵の気持ちで終えることができたジャパンモビリティショー。終わってからも反響が大きく、いかに貴重でインパクトの大きな経験だったかを会期中も終了後も実感しました。

そして、同時に改めて強く心に感じたのがラッピングの魅力です。最初にラッピング施工した時の名古屋オートトレンドもそうですが、「私なんかのクルマが」という一言に尽きます。言葉にすると少し恥ずかしいのですが、私含め多くのクルマ好きは多かれ少なかれ「愛車を見てほしい」という気持ちを持っていたりするのではないでしょうか。そして、そんな願いを具現化した形の1つであるカーショーでの展示。本来、そのショーカーは車両自体やカスタム・チューニング度合いが希少であるからこそ成り立つ部分もあり、そのためには途方もない金額がかかってしまうのが常だったりもします。
そのショーカーへの近道にもなってくれた今回のカーラッピング。もちろんラッピングをしたクルマがどれでもというわけでもないでしょうし、JSAやアイテムワンの皆さまとのご縁が大きかったのが実際のところ。でも、メーカー新型車やコンセプトカー、世界的な希少車が一際ひしめくJMSという大舞台で、初期型GT-RやどノーマルのAZ-1を押しも押されぬ(自画自賛ですが…)存在へと押し上げてくれた立役者であることは間違いありません。そのラッピングも、単に「貼りました」だけでなく、秀逸なデザインに腕の良い施工、タイトな納期に間に合う技術があってこそというのはいわずもがなです。

JMS出展が一生の思い出になるような経験だったからこそ、改めて実感したカーラッピングの素晴らしさ。全ての関係者に感謝の念を抱きつつ、私は一層のラッピング沼へとハマっていくのでした。

のんちゃんR

カーラッピングで唯一無二のスタイルに仕上げたGT-R(R35)とのカーライフを満喫するクルマ好き女性。マツダ・オートザムAZ-1やBMW・523iなどの愛車...

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