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【東京オートサロン】カスタムの世界でも存在感高める美観サービス!

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カスタムカーの祭典「東京オートサロン2023」が1月13〜15日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されました。出展者数こそ前回の366社から341社に減少したものの、天候に恵まれなかったにも関わらず来場者数は前回比約41.4%増の17万9434人が来場(3日間累計)。中でもディテイリング関連のブースは、国内外、老舗・新興問わず多彩なブースが出展し、例年以上に存在感が強く感じられました。昔からクルマ好きに親しまれてきた古典的な“洗車”とはまた一味異なる、プロの技光るディテイリング関連ブースを豊富な画像とともにご紹介します。

海外勢中心に躍進する高級ブランド 

近年のサービス普及とともに、オートサロン会場内でも存在感を示していたのが高級ディテイリングブランドです。特に海外発祥のブランドはそれぞれの世界観を体現したブースが並び、日本でも単なる“洗車用品”ではなく施工技術を伴うディテイリング“サービス”として広まってきていることが感じられました。

初出展となった「Gtecniq(ジーテクニック)」は、手の届きやすい施工価格のセラミックコーティングを認定施工店を通じて提供。21年の日本上陸以降、認定店を拡大させています。
量販店やカーディーラーなどで簡単にカーケア用品を購入できる「GYEON(ジーオン)」も、国内のプロ認定施工店を60店舗超と拡大中。中には現時点で国内1軒のみの上位認定施工店もあり、ハイエンドサービスから豊富なDIY用カーケア品まで守備範囲の広いブランドとなっています。
また、近年国内で急速に認知度を高めている「AUTO FINESSE(オートフィネス)」も、前述の2ブランドと同じく英国発。1999年設立の老舗ブランドながら、動画やSNSを通じたエンタメ性に富む情報発信で人気を高めています。

他方、国産ブランドでは「KAMIKAZE COLLECTION(カミカゼコレクション)」が会場全体で見ても世界観際立ったブースを展示。独自の照明デザインの下、丁寧に磨かれたシュトロゼック・ウルトラと、自社オリジナルペイントプロテクションフィルム(PPF)をまとったフェラーリ・F12TDFの2台は、どのカスタムカーにも勝るとも劣らない輝きを放っていました。

  • 英国発ジーテクニックのブース
  • 洗車好きに人気の拭き取り用ウエス「シルクドライヤー」が洗車好きに人気のジーオン
  • 1999年発足の英国老舗ブランド「オートフィネシス」のブース
  • 会場全体でみても大きなインパクトを放っていたカミカゼコレクションのブース

市場を下支えしてきた国内大手ブランド

ここ十数年で広く普及した国内の自動車コーティング市場。オートサロン会場にはそれを下支えした国内大手企業のブースも。

ソフト99コーポレーションは昨年にリニューアルした「G’ZOX Hi-MOHS COAT THE EDGE(ジーゾックス・ハイモースコート・ジ・エッジ)」を、ディーラーへの製品供給を通じてコーティング普及を下支えする中央自動車工業も昨年にリニューアルした「CPCプレミアムコーティング・エクスGN/ダブルGN」を中心に、それぞれ内外装のプロ用コーティングをPR。
また、直営店・専門店のラボやガソリンスタンドらが展開するプロショップなど、日本中にコーティングの窓口を開くキーパー技研は、トムスとの共同ブースで同社最上位メニューの「EXキーパー」を披露。ガラスコーティングが普及し、「コーティングの効いている感」を求めて強固な撥水や施工後の手触り感がニーズとして高まっている中、そうしたニーズに応える製品進化と、それを視覚的に体感できる展示工夫が各社ブースから感じられました。

  • ブラック基調の高級感あるブースでプロ用コーティング剤「ジーゾックス」をPRしたソフト99コーポレーション

整備・鈑金ルーツの美観技術

ディテイリングの裾野の広さはコーティングケミカルだけではありません。それを感じさせたのが、整備・鈑金などに事業ルーツを持つ出展者です。
長年継続出展する「撥水道場」は、車検納車時の美装作業が製品ルーツ。元々「車検して納車する際のワックスがけを簡素化できないか」という現場ニーズから開発、製品化。今では、専門店のような仕切られたブースがない整備・鈑金ショップでも施工できる施工性と、光沢や防汚性といったコーティングとしての性能を両立した製品として、プロ・アマの両方に愛用されているそうです。

スプレー式ペイントプロテクションフィルム「SPPF」を実際の施工車両とともにPRしていたのも、鈑金やカスタムを得意とするジェットストローク。SPPFは、フィルムタイプとは異なり継ぎ目のない仕上がりを実現できるスプレー式プロテクション。パーツ脱着や塗装ブース、塗装技術など鈑金塗装のノウハウが利活用されたプロテクションサービスとして施工ショップを全国に拡大させています。

また、レクサス・トヨタ車のエアロパーツなどを手掛けるメーカー「レクソン・エクスクルーシヴ」のブースには「WÜRTH(ウルト)」の看板が。ウルトは本国ドイツはじめ世界86カ国で事業展開する世界的グループで、自動車整備業界向けにケミカルや工具などの販売を手掛けている日本法人ウルトジャパンでは、新たにプロ向けのコーティング事業を発足予定。防汚性や耐久性といった従来のコーティング性能にとどまらず、溶剤フリーやフッ素フリーなど安全性や身体の健康、自然環境への配慮を図っているのが特徴で、グローバル視点で先進的なコーティング製品が今後、国内でどのように展開されるのかが楽しみです。

  • 自動車系イベントでブース出展・即売を継続的に行なっている撥水道場

個性発揮するラッピング、快適性高めるカーフィルム

カスタムを「自分好みの仕様に仕上げる」と捉えると、ディテイリング関連で最も親和性の高いサービスがラッピングでしょう。専門施工ショップが手掛けたラッピング車両は、いずれも唯一無二な個性を発揮していました。

  • 専門店「JOKER(ジョーカー)」が手掛けたラッピング(アーティシャンスピリッツのブース)
  • ゴルフやアパレルなどとあわせてラッピングの魅力を発信したカバナのブース

また、同じフィルムを使ったサービスでも、趣向性ではなく快適性・機能性の点から魅力を発信していたのがカーフィルムです。アヘッドのブースでは、身体に有害な紫外線や車内温度の向上を抑制できる日射を抑制できるカーフィルムの機能性を訴求。オートバックスのブースには、このアヘッドのフィルムやPPFのリーディングブランド「XPEL(エクスペル)」のマットタイプ「ステルス」を実際に施工したテスラ車両が展示されていました。

  • 会場では少なかったカーフィルムの展示。アヘッドが製品展示や実演、プレゼンを通じ魅力を発信

カスタムカーの祭典だけあって、ディテイリング領域においても趣向性=こだわりの強いニーズに応えるべく一層高度化したプロサービスが集った会場。同時に、その裾野自体も一部の専門店にとどまらず量販店のような入りやすい玄関にも広がっている、そんなディテイリングの深化と拡大が垣間見えたオートサロン2023でした。

CARDE編集部

90年代前半から東京都下でショップを営むプロディテイラーと元業界紙記者のコンビ。“現場のリアルな視点”と“客観的な情報編集力”でカーユーザー第一の情報をお届...

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